日本臨床外科学会雑誌 第86巻5号 和文抄録
症例
二度の妊娠を経て増大した乳腺線維腺腫(10cm大)の1例
鳥取大学医学部呼吸器・乳腺内分泌外科学分野
大島 祐貴 他
症例は36歳,女性.第1子の授乳期間中に左乳房腫瘤を自覚し,助産師よりマッサージ指導を受けた.2年後に妊娠(のちに流産)した際に腫瘤増大を自覚し,その翌年の第2子妊娠時には腫瘤の更なる増大を自覚した.授乳を終えた後も左乳房の腫脹のみが改善せず,前医を受診した.左乳房を占拠する約10×10cm大の腫瘤を指摘された.針生検では線維腺腫の診断となったが葉状腫瘍も否定できず,加療目的に当科に紹介となった.画像上,正常乳腺が著明に圧排されており摘出後の乳房変形が危惧された.変形の可能性を了承の上で,乳房下溝に皮膚切開を置く左乳房腫瘤摘出術を施行した.乳房は概ね左右差のない形状に復帰し,整容性を保つことができた.最終診断は線維腺腫であった.3年以上の有病期間を推定する症例においても圧排された乳腺は概ね元の状態に復しており,良性腫瘍の腫瘤摘出術では,腫瘍が大きかったとしても術後の整容性をある程度期待できるものと考えられた.
乳腺線維腺腫内に認めた浸潤性乳管癌の1例
春日井市民病院外科
伊藤 博崇 他
症例は40歳,女性.10年前より近医にて線維腺腫と診断されていた.数年前から腫瘤の増大および乳房の疼痛を自覚し,当院を紹介受診となった.左乳房A領域に可動性良好な腫瘤を触れ,超音波検査では,同部位に25mm大の内部血流豊富な腫瘤を認めた.針生検を施行すると線維腺腫の所見ではあるが,一部悪性の可能性が否定できない乳管を認め,手術の方針とした.腫瘤から1cmのマージンを取り,乳房部分切除術を施行した.術後病理学的検査にて,浸潤性乳管癌の診断となった.ER陽性,PgR陽性,HER2:1+,MIB-1陽性率:1%以下であった.線維腺腫内乳癌は極めて稀であり,今回われわれは線維腺腫内に発生した浸潤性乳管癌の1例を経験したので報告する.
乳癌化学療法中に免疫関連有害事象と鑑別を要した加湿器肺の1例
島田市立総合医療センター外科
磯野 忠大 他
症例は52歳,女性.右トリプルネガティブ乳癌,cT2N1M0 StageⅡBの診断で,ペムブロリズマブを含むKEYNOTE-522試験に準じた術前化学療法と手術のあとに術後療法を行っていた.計5回を予定したペムブロリズマブの3回目投与日に,発熱と咳嗽を訴え酸素飽和度の低下を認めた.採血,X線,CTでペムブロリズマブの薬剤性肺障害を疑い,同日呼吸器内科にコンサルトした.内科の問診で術後療法開始頃より気化式加湿器の使用を開始したことが判明した.清掃状況の確認で加湿器内の汚染が疑われ,持参した加湿器内の見た目の汚染もひどく,残水の検査ではβ-Dグルカンが高値を示したため,加湿器肺の疑いと診断された.抗原隔離と精査目的に入院し,呼吸器症状は速やかに改善し第5病日に軽快退院となった.その後予定の術後療法を完遂し,現在は外来経過観察中である.また,同症状の再燃も認めていない.
今回われわれは,免疫チェックポイント薬による薬剤性肺障害との鑑別を要した加湿器肺の1例を経験したので報告する.
術中所見から化膿性脊椎炎の波及によると考えられた膿胸の1例
中国労災病院外科
岡田 啓史 他
症例は膀胱癌加療後,糖尿病治療中の76歳,男性.右側胸部痛,後頸部痛,発熱を主訴に当院を受診した.精査の結果,頸部膿瘍,右胸膜炎が疑われ,入院となった.入院時の血液検査では炎症反応が上昇しており,血液培養ではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus:MRSA)陽性であった.抗菌薬加療を行ったが,第6病日に画像上胸水が増量しており,膿胸と診断され,胸腔ドレナージを施行した.第8病日に胸腔鏡下膿胸腔掻爬術を施行した.術前には指摘できなかった第6,第7胸椎右前面の膿瘍腔があり,手術所見から化膿性脊椎炎の胸腔内穿破による膿胸と診断した.術後炎症反応は改善傾向であり,術後15日目に退院した.
化膿性脊椎炎が胸腔内に穿破し,急性膿胸をきたす症例は今までにほとんど報告されていない.本症例では胸椎前面の膿瘍腔が発症早期の画像所見から確認でき,化膿性脊椎炎の炎症が胸腔内に波及穿破したと考える.治療においてはドレナージが重要であり,効果的なドレナージが可能となる胸腔鏡下膿胸腔掻爬術が早期の治癒に寄与すると考える.
内科治療困難な貧血で胃全摘術を行った胃限局性若年性ポリポーシスの1例
昭和伊南総合病院外科
犬塚 久総 他
胃限局性若年性ポリポーシス(juvenile gastric polyposis:以下,JGP)は,過誤腫性ポリープである若年性ポリープが胃に限局して発生する稀な疾患である.症例は44歳,女性.36歳時に胸やけの精査で上部消化管内視鏡検査を施行され,胃ポリポーシスと胃粘膜のびまん性発赤・出血を認め,急性出血性胃炎と診断された.半年前に吐血で来院,上部消化管内視鏡検査で胃全体に密生した易出血性のポリープを認めた.Hb 5.6g/dlまで低下したが,内科的治療で改善し退院した.今回も吐血で来院し,内科的治療で貧血は改善せず,手術目的に当科に紹介された.姉が胃ポリポーシスで胃切除術を施行されており,JGPと診断した.手術待機中に吐血しHb 6.2g/dlに低下,準緊急で開腹胃全摘術を施行した.摘出標本には胃全体にポリープが密生しており,病理組織学検査にて過誤腫性ポリープと診断された.内科治療困難な貧血に対して胃全摘術を施行したJGPの1例を経験したので報告する.
下行結腸癌に併存した小腸腸間膜脱分化型脂肪肉腫の1例
坪井病院外科
光井 大 他
下行結腸癌に併存した小腸間膜発生の脂肪肉腫の1例を経験したので報告する.症例は48歳,男性.下血症状の精査で行った腹部造影CTで,下行結腸癌の他に腸間膜内に強い造影効果を示す充実性腫瘤を指摘された.組織学的診断も兼ねて,腹腔鏡補助下行結腸切除術ならびに小腸間膜腫瘍摘出術を施行した.腫瘤は小腸間膜表面に隆起し,表面は平滑で弾性硬な腫瘤で黄白色調と紅白色調の部分が認められた.病理組織学的診断では線維性組織や浮腫状の間質を背景に多角形状~紡錘形細胞が認められた.周囲の脂肪様組織には脂肪芽細胞を含む異形細胞が認められ,異型細胞の多くがMDM2・CDK4・p16・CD34に陽性であり,脱分化型脂肪肉腫と診断された.術後676日に行ったMRIで局所再発が疑われ小腸部分切除を行ったが,腸間膜切除断端の近傍まで高分化型脂肪肉腫の成分がみられ,肉腫の後腹膜への進展が疑われた.その後二度の再発を認めたが,現在90カ月の長期生存を得ている.
腹腔鏡下虫垂切除術後の断端破綻により再手術したアメーバ性虫垂炎の1例
上尾中央総合病院外科
勅使河原 優 他
症例は28歳,男性.下痢および腹痛を主訴に当院を受診し,急性虫垂炎と診断され,同日中に緊急手術を施行した.術後に腹部膨満が改善せず,術後8日目に腸閉塞の診断でイレウス管を挿入した.その後,腸閉塞は改善したものの,炎症反応が増悪し,術後15日目の腹部造影CTにて回盲部膿瘍を認めた.保存治療では改善せず,第24病日に再手術を施行した.膿瘍腔と盲腸断端に交通を認め,盲腸切離端の破綻による穿孔と診断し,洗浄ドレナージおよび回盲部切除術を行った.術後経過は良好で,初回手術後34日目に退院となったが,退院2日後に下痢および腹痛で再受診した.腹部造影CTにて結腸に広範な浮腫を認め,大腸内視鏡検査でアメーバ腸炎が疑われた.病理組織検査にてアメーバ虫体が確認され,メトロニダゾール治療を施行した結果,症状は速やかに改善した.術後標本からもアメーバが検出され,アメーバ性虫垂炎と診断されたため,文献的考察を加えて報告する.
外科的切除を要した下腸間膜動静脈奇形による難治性虚血性腸炎の1例
福島県立医科大学医学部消化管外科学講座
八子 博貴 他
虚血性腸炎は血管側因子(動脈硬化,血栓等)と腸管側因子(便秘,下痢による腸管内圧上昇)が相乗的に作用し,腸管の血流障害を引き起こす疾患であり,通常は保存的治療で改善が見られる.今回,下腸間膜動静脈奇形が原因で難治性の虚血性大腸炎を発症し,偶発的にS状結腸癌を認め外科的治療を要した1例を経験した.症例は66歳の男性.継続する下痢・腹痛を主訴に受診し,虚血性腸炎の診断で保存的加療を行った.改善が乏しく,CTと血管造影検査で下腸間膜動静脈奇形を認めた.血管内治療は腸管虚血の悪化が懸念された.下部消化管内視鏡検査で脾弯曲結腸から直腸にかけて浮腫が残存し,S状結腸に早期癌を認めた.以上から下腸間膜動静脈奇形による虚血性腸炎,S状結腸癌(cT1bN0M0 cStageⅠ)の診断で開腹Hartmann手術,D2郭清を施行した.術後は症状の再燃なく経過しており,難治性虚血性腸炎の原因として下腸間膜動静脈奇形を考慮し,外科的根治術を検討する重要性が示唆された.
術後5年で発症した横行結腸癌単発性胃転移の1例
武蔵野赤十字病院外科
宮下 眞理 他
症例は71歳,女性.横行結腸癌に対して開腹拡大結腸右半切除術を施行し,最終診断は結腸癌(T,Type2,80mm,por>tub2,pT4b(小腸間膜),ly3,v2,pPM0,pDM0,pN0,sH0,sP0,M0,pStageⅡ)だった.術後XELOX療法を施行し,再発なく経過していた.術後約5年目の定期健診で貧血があり,精査の上部消化管内視鏡検査で胃内に粘膜下病変を認めたが,生検で悪性所見はなく,GISTの疑いで経過観察していた.9カ月後に病変の増大を認め,開腹幽門側胃切除術を施行し,術中SMVへの腫瘍の浸潤を認めた.病理結果は低分化腺癌であり,大腸癌の異時性胃転移の診断となった.術後残存病変の増大を認めたが,KRAS/BRAF変異なし,MSI-high陽性にてpembrolizumabを開始した.病変は縮小し,術後35カ月で寛解維持している.
大腸癌の胃転移は稀であり本邦では38例の報告があるが,本症例のように異時性かつ胃壁内に単発で発生する大腸癌の再発は珍しい.また,胃転移は多臓器転移の一部として認めることが多く一般的に予後不良だが,単発であれば適切な診断と治療により予後改善を見込めると考えた.
好酸球性胆嚢炎を契機に診断された好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
広島市立広島市民病院外科
上原 綾音 他
症例は48歳,男性.既往に成人発症の喘息,鼻ポリープ,好酸球性副鼻腔炎,高血圧あり.胆石発作を繰り返していたため,手術が計画されていた.経過中に左被殻出血を発症し,当院に緊急入院,緊急神経内視鏡的血腫除去術を施行した.後日施行した腹腔鏡下胆嚢摘出術の摘出標本にて,中型動脈を主体とした好酸球性動脈炎の所見があり,好酸球性胆嚢炎および好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:以下,EGPA)の診断に至った.EGPAは様々な臨床症状をきたしうるが,好酸球性胆嚢炎や脳出血を合併することは稀である.好酸球性胆嚢炎の背景疾患であるEGPAを見逃さず,速やかに治療介入することが重要である.
臨床経過より多中心性発癌の可能性が示唆された多発膵腺房細胞癌の1例
信州大学医学部外科学教室
藤本 冠毅 他
症例は79歳の男性で,腹痛を主訴に近医を受診し,腹部CTで膵頭部に20×13mm,膵尾部に38×22mmの腫瘤と,左副腎に径9mmの結節を認め,副腎転移を伴う膵腺房細胞癌と診断された.当院に紹介となり,gemcitabine・nab-paclitaxel併用療法を導入したが有害事象のため継続困難で,続いてS-1に変更したが薬疹のため中止した.化学療法後の評価では,膵頭部病変は部分奏効,膵尾部病変は安定だった.超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診で左副腎病変を再評価したところ副腎転移が否定されたため,根治切除可能と判断し,膵全摘術を施行した.病理組織診断は膵2病変とも腺房細胞癌だった.
膵腺房細胞癌は稀な腫瘍で,特に多発例の報告は1例のみである.本症例では,膵頭部と膵体部の病変で化学療法後の画像変化や病理学的所見が異なっており,多中心性発癌により生物学的特性の異なる腫瘍が生じたものと考えられた.
大網黄色肉芽腫様炎症の1例
公立豊岡病院消化器外科
河原林 卓馬 他
Xanthogranulomatous inflammation(XGI)は,脂質を含む泡沫状の組織球を伴う炎症性肉芽腫であり,胆囊や腎臓に多く見られる.本症例では,胃癌術後の91歳女性患者が左側腹部違和感を主訴に来院し,CTで大網に結節が発見され腹膜播種再発の可能性が疑われたが,高齢で抗癌剤加療の適応はないと判断し,症状緩和のため手術を施行した.手術は開腹で大網に存在する結節を大網から部分切除し終了した.病理所見は幼弱な線維化が生じた組織で,組織球の集簇や異物型巨細胞と膿瘍を認め,XGIの診断であった.XGIの発生機序は不明で,脂質輸送障害,免疫学的障害,低病原性生物による感染,特異的感染因子に対する反応,リンパ管閉塞等,様々な機序が提唱されている.本症例においては,胃癌手術時の縫合不全が局所的な炎症を引き起こしXGIの形成に関与した可能性がある.大網に発生した稀なXGIについて文献的考察を交えて報告する.
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術後に発症した絞扼性腸閉塞の1例
公立藤岡総合病院外科
片山 千佳 他
症例は89歳,男性.右鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(transabdominal preperitoneal repair:以下,TAPP)を施行した.術後11日目の夜間に上腹部痛が出現,術後12日目に嘔吐して当院に救急搬送された.CTでは右鼠径部の術後領域に小腸が入り込み腸閉塞となっており,脱出腸管の絞扼が疑われたため緊急手術を施行した.腹腔鏡下に観察すると腹膜縫合閉鎖部の外側端部が離開しており,そこに小腸が陥入していた.腸管壁の壊死性変化を認めたため,同部位を小開腹下に切除し吻合した.メッシュを除去した後に腹膜を再縫合し,ドレーンを腹膜前腔に留置して手術を終了した.TAPPでは閉鎖した腹膜の離開による腸閉塞を生じる可能性があり,隙間なく強度のある閉鎖を心掛ける必要がある.
腹腔鏡にて治療した魚骨の不顕性消化管穿通による腹壁膿瘍の1例
福岡徳洲会病院外科
坂本 恭平 他
症例は77歳,男性.1カ月前からの左側腹部痛で当院を受診した.左側腹部に熱感・圧痛のある腫瘤を認め,血液検査で炎症反応の上昇と造影CTで左側腹部にリング状に濃染される腫瘤と魚骨を疑う線状高吸収域を認めた.魚骨と推測されるものによる腹壁膿瘍形成と診断し,審査腹腔鏡を行う方針とした.腹腔鏡にて膿瘍のドレナージと魚骨の摘出を行った.腸管の穿通部位は同定できなかった.術後4日目に退院し,現在まで再燃を認めていない.本邦では食事摂取の環境から異物誤飲の原因として魚骨が多いとされている.魚骨によって腹壁に膿瘍を形成し,腸管穿通部が不明であった症例は稀である.今回われわれは腹腔鏡により良好な成績を得たが,腹腔鏡による手術で魚骨が遺残した報告もあり術前に腹腔鏡手術の是非を検討するべきである.
腎尿路系臓器の欠損を伴った長径34cmの後腹膜dermoid cystの1例
船橋市立医療センター外科
高原 善博 他
症例は38歳の男性で,健診の腹部超音波にて右側腹部に腫瘤を認め,前医にてMRIを施行したところ巨大右後腹膜腫瘍の診断となり,精査加療目的に当院に紹介となった.自覚症状は認めないものの,CTにて右後腹膜に34×22×21cmと巨大な嚢胞性病変を認めた.嚢胞壁に一部軽度肥厚を認め,嚢胞内部頭腹側に5-8mm大の小結節を多数認めた.腹腔内臓器は左側に圧排されており,右腎尿路系の欠損を認めた.CTおよびMRIの所見から成熟嚢胞性奇形腫疑いとなり,悪性化のリスクも考慮し手術の方針となった.開腹下に外科的完全切除を施行し,最終病理診断はdermoid cystであった.後腹膜dermoid cystは比較的稀な疾患であり,腎尿路系臓器の欠損を伴った報告は過去に認めず,非常に稀な病態であると考えられたために報告する.
TAPPを行った虫垂が脱出した右閉鎖孔ヘルニアの1例
桜ヶ丘中央病院外科
榎本 義久 他
症例は37歳,女性.Marfan症候群に対する心臓血管外科での術後フォローのCTで右閉鎖孔からの虫垂の脱出を認め,右大腿部の疼痛も認めたため,当科を受診した.診察時には右大腿のHowship-Romberg徴候を認めた.血液検査所見では,僧帽弁置換術後でワーファリン内服中のため,PT-INRの上昇は認めたが,その他に特記事項は認めなかった.当科で改めて確認したCTでは,右閉鎖孔ヘルニアは認めたものの,虫垂など臓器の脱出は認めなかった.TAPPを施行.術後経過良好で,PT-INRが治療域になったことを確認のうえ,術後4日目に退院した.術後は右大腿のHowship-Romberg徴候の改善傾向も認めた.今回,若年女性には稀な疾患である閉鎖孔ヘルニアに対して,TAPPを施行した症例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.