会長挨拶

國土 典宏國土 典宏

(こくど のりひろ)

学会会長

年頭所感
会長新任挨拶
~全世代が活躍する日本臨床外科学会を目指して~

 明けましておめでとうございます.本年1月1日付けで会長に就任いたしました.90年近い歴史のある外科総合学会である日本臨床外科学会の会長を拝命し,身の引き締まる思いです.前会長の万代恭嗣先生,歴代会長,特に故出月康夫先生,跡見 裕先生,前副会長の炭山嘉伸先生,山口俊晴先生のご指導に感謝し,役員・会員の皆様とともに本学会を運営させていただきたいと思っております.

 前会長の万代恭嗣先生の任期6年間は新型コロナ禍という大きな試練との闘いでした.特に学術集会を赤字なくどのように乗り切るか,そのための万代前会長のご苦労を副会長としてお側で拝見しました.また,その間に会員数の減少,学会誌のオンライン化,支部の活性化などの課題に取り組まれ,本学会の今後の方向性を確立されました.この場を借りて厚く御礼申し上げます.

 さて,本学会は会則に「臨床外科学および外科医療の進歩発展を図ること」を目的とするとうたわれています.学会名の中に「臨床」という言葉の入ったわが国初の医学会で,臨床外科学を中心に据えた学会として学術集会,学会誌などと関連する活動を行って来ました.その他,本学会の特徴は都道府県支部を持ち,若手を支援するプログラムが充実していること,歴代外保連会長が学会役員に加わり,保険診療など社会的課題についても発信力を持っていることだと思います.

 学術集会は年に一度5,000人近い会員が一堂に会し,若手にも発表の機会を与える晴れの舞台です.歴代学会長が創意工夫をこらして楽しい魅力ある学会という伝統を築いてこられました.昨年11月に吉田 寛学術集会長,進士誠一準備委員長の下に第87回学術集会が成功裏に終わったことは皆様の記憶に新しいと思います.周到な準備とアイデアにあふれた学術集会を実現された両先生と日本医科大学消化器外科学教室・同門の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます.

 ご存知のように外科医を取り巻く現状は厳しく,医師の地域偏在・診療科偏在が指摘される中で外科医の減少は社会的問題としても認知されてきています.それに伴い,本学会会員数も減少傾向にあり,若手医師に外科を選び,本学会員になっていただけるような対策が必要です.昨年度から平松昌子常任幹事を中心に「学会活性化委員会」が組織され,現状打開のための方策を検討いただいています.その中には日本外科学会,日本外科系連合学会などの外科系諸学会との連携も含まれます.その成果は会員の皆様に順次ご報告し,方策を実現させていきたいと思っています.

 本学会会員数を5歳刻みの年齢別に見てみますと,31歳から35歳と56歳から60歳に2つのピークがあります.若い世代に対してはこれまで以上に学会活動を奨励し,学会員として留まっていただくことが重要です.一方,シニアの世代には,これからも末永く学会員として活動いただき,外科診療だけでなく年齢に応じた医療活動,社会活動を続けていただくことがこれからは必要です.そのためのお手伝いを本学会ができればと考えております.その意味で「全世代が活躍する日本臨床外科学会」を目指して頑張りたいと思います.本年もよろしくお願いいたします.

(2026年1月)

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