更新日:2017年11月22日

9. 特定保険医療材料及びその材料価格

保険診療に用いられる医療機器・材料(薬事法上の承認又は認証を得たもの)に係る費用は手技料及び薬剤料と別途算定されますが、その材料価格はあらかじめ厚生労働省告示により規定されています。

検査・画像診断系材料
血管造影用シースイントロデューサーセット(一般用2,600円、他)等
麻酔系材料
中心静脈用カテーテル(中心静脈カテ・標準・Ⅰ1,660円、他)等
持続的注入・排液・排気用導管
栄養カテーテル(栄養カテ・経鼻・一般型180円、他)
イレウス用ロングチューブ(標準型・経鼻挿入型25,700円、他)等
血液浄化法系材料
腹膜透析用カテーテル(長期留置型・ストレート型63,400円、他)等
骨格系材料
副木(軟化成形使用型・手指・足指用2,630円、他)等
頭蓋・神経系材料
脳動脈瘤手術クリップ(標準型17,700円、他)等
眼・耳鼻咽喉系材料
涙点プラグ(4,000円)等
胃・食道系材料
内視鏡的食道静脈瘤結紮セット(単発式15,100円、他)等
皮膚・組織系材料
組織代用人工繊維布(心血管系用・血管用フェルト・ファブリック131円/㎠、他)等
心・脈管系材料
ペースメーカー(シングルチャンバ・標準型558,000円、他)等
尿路・胆道系材料
胆道結石除去用カテーテルセット(経皮的バルーンカテーテル14,300円、他)等
形成外科
組織拡張器(乳房用33,000円、他)
輸血系材料
輸血用血液フィルター(微小凝集塊除去用2,450円、他)
その他
カプセル型内視鏡(小腸用79,200円、他)
消化管用ステントセット(カバーなし252,000円、他)
人工乳房(71,300円)等

上記特定医療材料以外、様々の特定医療材料に価格が設定されています。
なお、これらの価格は平成28年4月現在のものです。

10. 入院時食事療養費

入院時の食事に係る費用は、1日3食を限度に、1食あたり575円から640円が算定されます。

患者の病態に対応した特別食を提供した場合は76円の加算が、食堂で食事療法を行った場合50円の加算がそれぞれ1日3食を限度に1食あたり算定されます。

特別食とは、腎臓食、肝臓食、糖尿食、胃潰瘍食、貧血食、膵臓食、脂質異常症食、痛風食、フェニールケトン尿症食、楓糖尿症食、ホモシスチン尿症食、ガラクトース血症食となっています。

患者さんの自己負担額は、医療保険や後期高齢者の種別を問わず一律定額負担となりますが、患者の年齢、所得の状況により1食あたり100円〜360円となります。大部分の一般の患者さんは360円の負担になります。

一方、公費負担医療については負担額の徴収はありません。

また標準負担額は消費税非課税扱いです。

患者さんが選択メニュー(2種類の主菜メニューから選ぶ)を実施した際は、1食あたり17円を標準として社会的に妥当な額が徴収されます。

なお、これらの価格は平成28年4月現在のものです。

11. 診断群分類別包括評価支払制度

従来の入院費の算定方法は、入院基本料、検査料、画像診断料、投薬料、注射料、手術料、麻酔料、放射線治療料等の診療報酬額をそれぞれ加算合算し算定しますが、これを出来高支払制度と呼びます。
しかし平成15年度から一定の基準を満たした特定機能病院等に診断群別包括評価支払制度が、医療の標準化や質の向上を目的に導入されました。
平成27年現在、全国に約89.4万床の一般病床がありますが、そのうち約3/4の病床がDPC調査に参加しています。
特に400床以上の規模の大きな病院の一般病床では94.6%がDPC調査対象になっています。
この診断群別包括評価支払制度はDPC/PDPS(Diagnosis Procedure Combination/Per-Diem Payment System)と呼ばれています。
約2200種類の診断群分類(DPC)に従って1日の包括入院費が算定されます。
この包括入院費は次のように計算されます。

 

 

以上の式で計算され、入院料、検査料、画像診断料、投薬料、注射料、処置料(10,000円以上を除く)は包括入院費に含まれます。
しかし、内視鏡検査料、一定額以上の処置料、手術料、麻酔料、放射線治療料等は従来通り出来高方式で算定され包括入院費に加算されます。

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